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次世代の若者が自ら動き考える農業を実践できる農園を作るサグワットの取り組み

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農業経営者から農業経営者へ「経営観」や「モットー」を伺い、 バトンをつないでいく農業経営者リレーインタビュー(*動画全文あり)

第5回 農業生産法人サグワットファーマーズ株式会社 鈴木史延さん

 

スピーカー紹介

代表取締役 鈴木史延さん(46歳)

サグワットファーマーズ株式会社 代表取締役 鈴木史延さん(46歳)

愛知県新城市ご出身。
元愛知県農協青年部協議会委員長。

JA営農指導員を4年務めた後、就農。
農業の担い手・新規農業者を増やしていきたいとの強い思いから、平成26年10月に法人化。同時に社名を「旧フルーツガーデン鈴木」から「サグワットファーマーズ」に。モットーは「夢のある農業を」

 

第4回農業経営者リレー
三州フルーツ工房の鈴木 誠さん
からのバトンは
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愛知県大府市にて、15品種以上のぶどう栽培や、昭和50年から続く老舗観光農園の運営・直売の他、ミニトマトの施設栽培・露地栽培と幅広く手がける農業生産法人 サグワットファーマーズ株式会社鈴木史延さんに。

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鈴木さんは、「きちんと稼げて夢や感動のある農業ができる担い手を増やしていきたい」との強い想いから、平成26年10月に法人化。

同時に社名を「フルーツガーデン鈴木」から、「サグワットファーマーズ」に変更。

年間を通して働ける場の提供、新たな農業の担い手の育成を目指して、ぶどう栽培や観光農園の他、新たにミニトマトの施設栽培や直売所のオープン、露地栽培をスタート。

露地栽培では、非農家出身で農業未経験でも、夢をもって「農業をやりたい!」とサグワットファーマーズに就職した新規就農のスタッフに、自分で考え作り、チャレンジできるフィールドを提供されていらっしゃいます。

そこには、栽培はもちろん、「何を作るのか」から、栽培の計画や販売に至るまで、「自ら考え、やりたいことがやれる場」を用意することで、“経営”視点も一緒に育てていきたいとの鈴木さんの想いが込められています。

そんな鈴木さんのお話には、“農業経営”をしていくうえでのヒントがたくさん!

ご自身がぶどう園に携わり始めた当初、4年続いた集客できない状況を一気に変えた「HP開設」と、その経験から得た「PRのコツ」とは。

日本の農の未来を築いていく若き農業者に伝える熱いメッセージも!ぜひご覧ください!

また、サグワットファーマーズに就職した就農2年目の久野さんと、1年目の松村さんにもお話を伺いました。

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鈴木さんの想いがとっても届いているように感じた「生き生きと夢の農業に挑戦しているお二人の元気と希望あふれるインタビュー」はこちらです。

合わせてご覧ください。

 

  • ポイント1

    担い手の育成に力を入れようと平成26年に法人化
  • ポイント2

    年間を通じて働ける環境を整えるために、ぶどう栽培の他、ミニトマトの施設栽培を新たに開始。
  • ポイント3

    若い担い手育成のため、露地野菜栽培も開始。農業未経験者でも自分で考え作り、チャレンジできるフィールドを提供している。
  • ポイント4

    ホームページ製作によってぶどう観光農園の集客が大幅にアップ。「ターゲットを明確にしてPRしていくこと」「見やすくページ作り」「正直に伝える」ことが大事。
  • ポイント5

    未経験でも「農業をやりたい人」を応援していくことが使命。次世代の農業を担うみなさんに伝えたいメッセージは「野心家であれ!!!」

 

動画全文「人と地域をつなぎ感動できる農業をしています」
サグワットファーマーズ株式会社 鈴木史延さん

ー鈴木さん、自己紹介をお願いします。

サグワットファーマーズ株式会社 代表の鈴木 史延です。
岡崎の大学を卒業後、東三河にある農協の営農指導を4年間ほどさせていただきました。

親が元気なうちにぶどう作りを勉強したいという思いがありまして、5年目に辞めて就農しました。

そのあと、農協の青年部に在籍をさせていただきまして、そこで地域の農業を知ることになりました。

「今の現状の農業、こんなに厳しいんだ。だけど楽しいぞ」というところも分かったので、それを伝えていきたいと思って、今がんばっております。

ーサグワットファーマーズの事業モデルを教えてください

事業は3本柱でやっております。まず、ぶどう栽培。ぶどうは直売で販売するのと、観光農園も行っております。

それから今いる施設、これはミニトマトを栽培しているんですけど、こちらのほうで年間を通して栽培・販売という形でやらせていただいています。

もうひとつ、最後の柱なのですが、露地栽培にも取り組んでおります。

ー平成26年に法人化されたのを機に、ミニトマト栽培や露地栽培を新たに始められたと伺いました。どんな思いから始められたのでしょうか?

これはなぜかと言いますと、まず、ぶどうというのはパートさんがどうしても冬場仕事がなく、要するに“期間労働”になってしまうんですね。

熟練したパートさんになりますと、やはり子供さんも大きくなって安定した職業に変わりたいという話があります。

これっていうのは経営者からするとすごく痛手なんです。やはり熟練した方には、長く勤めていただきたいですので、雇用先の確保ということも含めて、こちらのミニトマトの栽培を開始しました。

もうひとつの露地栽培をなぜ始めたかと言いますと、わたしの会社理念の中にあるように、「人と地域をつなぐ」ということは、「若者を育てる担い手の育成」も会社の方針としてあげていますので、しかも「感動できる」、苦しい時もあるけど感動ができる、その感動を作っている人、それから農産物を購入してくれる方も感動できる農業をしていく。

ー就農されてから数年、集客ができない状況が続く中、HPを作成したことで一気にV字回復されたと伺いました。HPの大切さはどのように感じてらっしゃいますか?

最初のきっかけは「知って欲しい、見て欲しい」という思いからでした。「どっか行く?」っていうと、やっぱり調べますよね。ただ、そのとき思ったのは、HPを作ることも確かに必要ですけど、これからの農業っていうのは、「いかにPRしていくのか」そして「どこがターゲットなのか」を明確にして販売に進めていく、というのが大切だなと分かりました。

また、いつも求めるのは「自分でも見やすいページを作る」ということですね。

さらに「嘘がないようにする」。たとえ失敗したシーンでもあえて掲載してそれを見てもらうことが大事だと思っています。

ーこれからの農業を担っていく若い方々を育ててらっしゃいますが、こうして次世代に農業をつなぐためには、どんなことが必要だと思われますか?

「感動できる」っていうのは確かに必要だと思います、でも、いつも言ってるのは「野心家になれ」ということです。野心家っていうと嫌な言葉のように思いますけど、この野心家っていうのがすごく必要で、

「なんでこんな風にできるのかな」「なんでこんな風においしいものがこの人は作れるのかな?」っていう探究心、そういうことも含めて今の子たちには、「野心家になれ」っていうのが僕からのアドバイスです。

ー日本の農の未来に向けた想いとご自身の夢を教えてください。

小さな農家さんはどんどん減っていくのではないかなと感じています。

まわりを見ると、やはり法人化した大きな農家さんしか生き残ってないです。小さな農家さんっていうのは、どうしても生き残っていけない、というのは、結局は担い手の問題に尽きると思うんですよね。

その反面、農業をやりたいっていう子も実際多いです。「全くど素人で農業をやりたいっていう、そういう子たちを応援していく」これが僕の使命かなと思っています。

ー最後に次にご登場いただくおすすめの農家さんをご紹介ください。

(愛知県)豊川市の露地野菜農家「豊田真也くん」をご紹介します。ミュージシャンをやりながら、半農でがんばって農業をやっています。目標を持った若き農業者と思いますので、ぜひ取材をよろしくお願いします。

ー鈴木さん ありがとうございました。

会社情報

農業生産法人 サグワットファーマーズ株式会社

農業生産法人 サグワットファーマーズ株式会社

巨峰を中心に15品種以上のぶどうを栽培。
ファミリーにも人気の大ぶどう農園
ぶどう狩り・巨峰狩り・ぶどう直売・ ミニトマト栽培・露地栽培
〈住所〉愛知県大府市長根町5丁目63
〈電話〉0562−46−3707
〈HP〉http://www.budou-suzuki.com
〈mail〉info@budou-suzuki.com

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