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【農業+IT Campus】生育環境を計測する意味とは

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こんにちは、そして初めまして、mi2yo4と申します。

今回、縁あってSMART BEANS CAMPUSでITと農業について執筆する事になりました!

まずは自己(自社?)紹介

私は現在、IT工房Zという会社で、「あぐりログ」という施設園芸向けのWebサービスを展開しています。

あぐりログは施設園芸のビニールハウスやガラスハウス内の環境を簡単に測定し、それらの値をPCやスマートフォンですぐ閲覧できるサービスです。

2014/夏にあぐりログサービスを開始して、2016/8現在では愛知県を中心に全国150を超えるユーザー様に使って頂けるサービスとなりました。
(お使いの皆さまには感謝感謝です!)

あぐりログサービスの当初コンセプトから現在の実装まで私は深く関わっています(あぐりログという名を付けたのも私だったりします^^)。
ここでは、その開発過程で得られたITと農業に関する「気づき」を書いていけたらいいな、と思いますので、よろしくお願いします。

環境を計測する意味とは

さて、あぐりログがビニールハウス・ガラスハウスなどの環境を計測するサービスであることは先に説明しました。
今、ここを読んでいる方にはこう思っている方も居るかもしれません。

ビニールハウス内の環境を計測する意味ってあるの?

植物が成長するためにはその植物に合った温度、湿度などの環境が必要です。露地栽培ではこの部分はいわば天気任せであったのですが、施設園芸では(コストが許す限りですが)コントロールする事が可能です。

という事は…「その植物に最適な生育環境を人工的に作り出せる」のであれば、収穫量も上がり、最終的には生産者さんの収入増につながる可能性がある、という事が言えると思います。

そのために、まずハウス内の環境を計測する必要がある、と私たちは考えています。

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どうやって計測するか

環境を計測する必要性が分かったとしても、次の問題があります。

どのように生育環境を把握するのか…?

私たちがこれまで調査してみた所、生産者さんは以下のような形で把握している事が多いと分かりました。

  • 最高最低温度計を使って、記録簿に手入力・プロット
  • 環境計測装置(+PC)をハウスに設置し、ハウスで確認
  • 暖房等の環境制御設備に温度等を設定して作動(機械をある程度信頼し、環境は見ていない)

一番安価に済むのは1番目に挙げた方法です。
施設に環境制御設備があったとしても、環境データは結局手プロット、という事例もありました。

「温度を計る」

口で言うのは簡単ですが、実際に行おうとすると細かい記録は望めません。
30分おきに温度を計る、としても手間が大幅に増えて大変ですよね(地味に辛い)。
なので、これまでは最高最低温度計と言うものを用いて、一日の最高・最低気温を計り、(最高温度+最低温度)/2=平均気温、と見なして計算していました。

でも、これってアバウトな方法ですよね。一棟のビニールハウスから収穫量を伸ばそうと思ったら、まだまだ最適な環境条件を追い込む必要があります。

2番目の環境計測装置を使う方法、これは先進的な地域では用いられてきた方法です。
ただ、「その場(ハウス)でしか確認できない」という問題点がありました。

冬場の夜などは、夜間の気温がぐっと下がります。

「ハウス内の温度が心配だ」

と思ったとしても、実際に温度を見るためにはハウスに行かないといけません。
これも生産者さんにとっては地味に辛い仕事となります。

そして、3番目についても同じ事が言えます。制御装置にはWebブラウザ上で見るようなグラフィカルなユーザーインターフェースは一般的にはありません。
制御するためのツマミとかボタン類が沢山ありますが、直感的ではない・理解するのに時間がかかります。
(もしあったとしても、設備自体が数百万円するような代物になってしまいますし、そこからオプションを付けないと結局の所ハウス外で見る事ができません)

ハウスの外から環境を知る方法が意外と無い

ここまで書いてみると、意外な事が分かります。

ハウスから離れた場所で

簡単な方法で

ハウス内の環境を知る

ものが今まで無かった、という事に。

私たちはこの部分に着目しました。

「実はもっと簡単に問題を解決できる方法があるのでは?」
「生産者さんの省ける手間は省けるようにする」事を最優先に考えたサービスが必要である、と思ったのです。

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あぐりログの特徴

私たちのサービスは、簡単にわかりやすく、なおかつ安価にハウス内の環境を知ることが出来るもの、という形でリリースしました。

前にも書きましたように、作物を栽培するにはその作物の最適な生育環境を知る事が重要です。
生育環境が分からずに栽培する事は、言わば「地図無しで旅に出る」ようなものでしょう。

現在の自分の立ち位置を知る、と言う点でもこれからの農業はあぐりログのようなモニタサービスが必要とされるようになっています。

もちろん植物の生育には、今回挙げた他にも、例えば土壌組成によっても生育が変わってしまうという複雑さがあります。
今後はあぐりログのサービスもその辺りを組み込んだ形でどんどんと進化していけたら、と思います。

あぐりログの特徴について、弊社HPに掲載しています。こちらも見に来てくださいね!

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会社情報

株式会社IT工房Z

株式会社IT工房Z

〈住所 〉名古屋市中区新栄2-2-24 あいちベンチャーハウス203
〈電話〉052-238-1355
〈FAX 〉052-238-1356
〈URL 〉http://itkobo-z.jp
あぐりログお問い合わせ

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